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□君から君へ
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技術開発局の鬼と唱われる阿近は、長い廊下を進んでいた。

足取りは、軽いとまでは言わないが、着実に目的地に向かっている。

やがて、一つの場所で、阿近は足を止めた。



目の前の襖を暫く見つめた後、阿近は中に声をかけた。

「…修兵、入るぞ?」


中から返事は、無かったが無言を肯定と取って、襖の戸を開き、中に入った。




戸を開けた中には、小さな部屋があり、その奥に襖がある。

阿近は、慣れた足取りでその襖を開けた。



げほっ、げほっ!


「修兵、大丈夫か?」


先日、阿近が阿散井のせいで風邪を引いた。
それは、阿近を看病した修兵に移り、今に至るわけだ。

阿近は、修兵のために
修兵専用の風邪薬を作りたった今、出来上がったので届けに来たという事だ。
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