とある魔術の禁書目録CP
□非日常の日常
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「お姉様、今日は少し遠くへお出かけしませんか?」
黒子のそんな一言でこの出来事は始まった。
「この前、風紀委員の警邏中に可愛い雑貨屋を見つけましてね、これは是非お姉様と来なければ!と思ったわけですの。」
今、美琴と黒子は自分達の学校がある学区とはまったく別の学区を歩いていた。
「こじんまりとしてはいますが、品物はどれも丁寧で可愛らしい物ばかりでしたの。」
黒子が楽しそうに話しながら、美琴の横を歩く。
「へ〜、楽しみね。可愛い髪止めとかあった?」
美琴は自分が付けているヘアピンを触りながら尋ねた。
「ええ!小さなクローバーのついた物が。あのお店にお姉さまを連れて行こうと思った理由がそれですのよ。」
両手を胸の前で組み合わせて、黒子は想像する。
「とってもお似合いになりますわよ〜。」
「そっそう?」
後輩が自分の事にこんなに親身になってくれてる様子を見ると、美琴は少し顔を赤らめて頬を掻いた。
「あ、こちらの道ですわよ。」
黒子は左の道を指差し、自らが先導するように曲がる。