とある魔術の禁書目録CP
□君の幸せは僕の幸せだから
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「マジでタンマ!タンマ!危ないって!」
当麻は走りながら、一方通行の攻撃をなんとか避けたり、幻想殺しで打ち消していた。
「当たり前だろうがァ!俺はお前を殺してェンだよ!」
一方通行はなかなか当たらない攻撃にイライラして、怒鳴り返す。
「のわッ!」
その時、突然現れた人影に、一方通行はぶつかりそうになり、ベクトルを操作して踏みとどまった。
(でけっ!?)
一方通行はそのぶつかりそうになった人物を見て、真っ先にそう思った。
「ん?」
その人物は不思議そうに首を傾げる。
赤い髪で長髪の奴だった。幼い顔立ちをしているが、手には煙草。真っ黒な修道服のようなものを着ていた。
「おっ、ステイル。」
当麻がその人物に親しげに声を掛けるのを見て、一方通行はさらに驚いた。
「やぁ、上条当麻。」
ステイルと呼ばれた人物も当麻に返す。
「オイ、てめェの知り合いかよ。」
一方通行は軽く困惑して、当麻に尋ねた。
学園都市という閉鎖空間に居て、こんな明らかに外国人という風体の人物と知り合いなんておかしい。
「あぁ、こいつはステイル。えーっと、俺のお隣さんの友達。」
「あんな奴の友達なんて呼ばれたくないんだが?」
「・・・俺の同居人の友達です。」
それで、ステイルは満足したのか、何も言わなかった。
「で、こっちはアクセラレータ。俺の友達。」
「ちげェ!」
一方通行は思わず怒鳴った。
「なんで、てめェーなんかと友達なんてやンねェといけねェ!」
「ひでっ!あんまり酷いと上条さん泣いちゃいますよ?」
「泣け!」
「マジで酷い!たまにはあんな可愛い子を連れて歩けるような幸せを不幸な俺にも分けてくれてもいーじゃん!」
「あァ?あいつのどこが可愛いンだァ?」
一方通行は心底わけがわからんという顔をした。
あんなガキ、でうるさくて、一緒にいても迷惑だらけな奴。
「あぁ、一方通行の方が可愛いもんな。」
ぶちっ
一方通行は自分の頭の中で、何かが切れる音を確かに聞いた。
「てめェ〜。」
「・・・あの〜、殺気がすごく恐いんですけど・・・?」
「死ね!クソがァ!」
一方通行は再び、当麻に襲い掛かった。