とある魔術の禁書目録CP

□ただの幸せを
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ついにやってきてしまった2月14日。
ステイルは渡したら、何も聞かずにさっさと帰ろうと心に決めた。
ちなみに、渡さないという選択肢はない。オルソラが許してくれませんので・・・。

コンコンッ

と当麻の部屋の扉が、オルソラによってノックされる。


「はーい。」


普通に当麻が出てきた。


「へ、オルソラじゃん。それにステイル。」


突然の思わぬ来訪者に当麻が目を丸くする。


「チョコレートのお届けなのでございますよ。」


オルソラが紙袋から可愛くラッピングされた箱を取り出す。


「わ、サンキュー。って、わざわざこれのためにイギリスから日本まで来たのか!?」

「いつもお世話になっておりますから。」


当麻の言葉にオルソラがにっこりと笑う。


「女の人からチョコ貰ったの初めただよ。ホント、サンキューな。」


当麻が嬉しそうに笑った。


「そうですね、かれこれ10時間以上はかかったでしょうか?」


オルソラの独特会話ペース。


「あ・・相変わらずだな・・・。」


当麻脱力。


「かっ上条当麻!」


今まで黙っていたステイルが当麻を呼んだ。
何だ?と当麻が尋ねる前にステイルは持っていた紙袋を当麻に押し付ける。
当麻がそれを受け取ると、ステイルは一目散に逃げ出した。


「へ・・・?」


当麻は唖然とそれを見送ってしまった。
そして、紙袋に視線を落とす。
中にはラッピングされた箱。


「それはステイルさんが作ったものなのでございますよ。」


オルソラがにこにこ笑顔で言う。
当麻の顔が一気に赤くなる。




そして、とても幸せそうに笑った。
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