とある魔術の禁書目録CP

□after angel fall
1ページ/6ページ

「・・・リハビリのための散歩に日本は遠すぎじゃないのかい・・・?」


ステイルの発言に神裂は慌てて言い返した。


「いっ良いじゃないですか!上条当麻に今回の件の礼を言っていなかったのを思い出しただけです。キリスト教徒として、恩を受けて礼を返さないのは神に反します。」

「だからって、なぜ僕までこっちに来なければいけないんだ?」

「ついでです。ステイル、貴方だって少しイギリスから離れたいと思っていたところでしょう?」

「・・・・・・・・。」


ステイルが思わず言葉を詰まらす。そして、苦虫を噛み潰したような顔をした。
ある日から突然妙な言い掛かりを付けられ始めたのだ。苦い顔もしたくなるだろう。
例えば、痴漢をしただの、女子トイレに入っただの。


「かっ上条当麻はこっちの病院に入院しているそうですよ、早く行きましょう!」


真実を知る神裂は慌てて話題を逸らした。
ステイルが妙な言い掛かりを付けられてしまったのは神裂の行動の所為でもあるからだ。
それに、怒りのあまりステイルの酷い悪口を言ってしまった気もする。
本当のところ、それは『御使堕し』の所為であって、『御使堕し』を起こしてしまった上条刀夜の所為なのだが、根が真面目な神裂は罪悪感で心を痛めてしまうのであった。


「とにかく、早く行きましょう!」


神裂は自分が重症の怪我人だったという事も忘れて、ステイルの腕を掴み、早足で進んだ。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ