とある魔術の禁書目録CP

□君がね
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「ごほっ、何で君に看病されなきゃいけないんだ。」


ステイルがもの凄く不機嫌に言った。


「お前が俺の部屋で倒れるからだろうが。」


当麻も不機嫌に言う。


「そもそも僕はインデックスの様子を見に来たんだが?なぜ彼女がいないんだ。」


文句を言いながらも、風邪には勝てないのか、ステイルがごほっ、ごほっ、と咳き込んだ。


「仕方がねーだろ?姫神んとこに遊びに行っちまったんだからよ。」


当麻がそう言いながらステイルの背をさする。
いつもはマントにローブと着重ねしているステイルだが、今は黒のシャツとズボンのみだ。
ステイルの体温を感じる事が出来て嬉しく思う反面、こんな事を思うなんて自分も末期だな〜と少し悲しくなってたりする当麻だった。


「気安く、ごほっ、触るな、ごほっ。」


ステイルがそう怒鳴ろうとするが、咳が邪魔して上手く言えない様だ。


「そういう事は熱が下がってから言えって・・・。」


冷たいステイルのセリフにガクッと項垂れる当麻だが、手が払われないだけマシかな〜とポジティブに考えるが、何でこんなに片思いは悲しいのかな〜と切なく思ってしまう。


「それに、何で僕がここで風邪を治さなきゃけないんだい?さっさとイギリスに帰って休めばいい事で・・・。」

「その帰る途中に倒れられても困るからだろうが。」


そんなに自分と一緒にいるのは嫌なのかと、当麻はため息をつく。
そのため息をどう受け取ったのか、ステイルはむっとして言い返した。


「この程度の風邪で倒れるくらいなら、ネセサリウムなどにいないさ。」

「現に倒れてるから心配してんだろうが。」


突然やってきて、インデックスがいない事を確認する前に倒れてしまったステイル。
身体は熱く、息は荒く、咳が酷い。
完璧に風邪だった。


「1番不可解なのはそれだ。なぜ君が僕を心配する?何回も言うけど、僕は君の敵だ。インデックスが悲しむから手を出さないだけで、本当はこの場で即座に燃やしたいと思っているんだ。」


ステイルの言葉にますます切なくなる当麻。


「ん〜え〜と、だな。」


質問の答えを模索して、当麻は目を泳がせる。

“好きだから。”

“一緒にいたいから。”

などと言えば確実に燃やされるだろう。


「ほら、前の建宮との戦いの時さ、インデックス守ってくれたろ!その礼だ、礼!」

「随分、古い話だね・・・。」


ステイルが呆れた声で呟く。


「まぁ、いいじゃねーか!あ、そうだ。おかゆ作ってくる!風邪の時はちゃんと飯を食わなきゃ治らねーって言うしな!」


明らかに不自然な言動を残して、当麻はキッチンへと向かった。


「・・・・。」


ステイルはもう一度小さくため息をついた。
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