とある魔術の禁書目録CP2
□キャンドル
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最近鳴らない携帯。
それを見て、自分らしくないマイナス思考に陥ってしまった。
本当に自分らしくない。
それに、この時期、キリスト教圏の神父はとても忙しいと言うのに、そんな事を考えている場合ではない。
24・25日にあるミサの準備をしなくてはならないのだ。
数少ない彼に返す事のできるイベントだが、暇がない。
運良く、自分は24日のミサの担当だ。
日付が変わるまであるミサが終わった後、少し仮眠をとって、飛行機に飛び乗るか、空間移動系の魔術師に頼むかして日本に渡って・・・。
そうしたら、何時に着くだろうか?
ミサが終わるのが午前1時。
仮眠は3時間とるとする。
出かける準備に必要な時間を1時間。
日本への移動にかかる時間は、飛行機では11時間、運良く魔術師に頼めたら5時間。
ロンドンと日本の時差は9時間だから・・・。
遅くて25日の朝の7時。早くて25日の朝1時。
時間は思いの外ある。
彼へのプレゼントを買う時間もあるようだ。
しかし・・・。
「・・・向こうの予定しだいだが。」
こちらから勇気を振り絞って電話をかけても、彼はどうやら電源を切っているようで、繋がらない。
予定を聞きたくても聞けないのだ。
心に不安が襲う。