とある魔術の禁書目録CP2

□知らない共闘者
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顔も名前も分からない者達の集い。
それに招かれた2人のレベル5。
しかし、お互いはお互いがレベル5なんて知らない。
なぜなら知らされていないから。
道化じみた仮面と帽子を被り、黒のスーツを着た2人。
街中では目立ちそうな格好だが、この会場内では同じような恰好がたくさんいて、2人は場の雰囲気に溶け込んでいた。
ここはそういうパーティーが開かれているのだ。
仮面舞踏会。
そんな言葉を聞いた事がないだろうか?


「で、テメェが今回の協力者でいいのか?」


2人のうち背の高い方が尋ねる。


「あァ。」


もう1人が頷いた。


「ふ〜ん、名前は?」

「言わない規則だろうがァ・・・。」


背の低い方が項垂れた。


「だけどよ、呼び名がなくちゃ、不便だろ?」


背の高い方はそう言い、しばらく黙考する。


「よし、テメェは仮面にダイヤが付いてるから、『ダイヤ』な。」


そして、背が低い方の仮面を指差し、言った。


「じゃあ、テメェーは仮面が泣いてるから・・・『クライ』ってかァ?」


ダイヤが、鼻で笑いながら、そう言う。


「いいねえ、それ。」


クライは楽しげに笑った。


「それにしてもよ、ダイヤ。」


クライは不意に笑みを消し、真顔になった。


「曖昧過ぎねえか?その場にいれば指令はおのずと分かるって。」

「さァな。まだ何も始まってねェからな。何とも言えねェ。」


ダイヤはそう言いながらも、油断なく辺りを見回した。
会場は四方40メートル程の大きさの部屋だった。
そこに立食のために食事が大量に載せられたテーブルが何個も乱立していた。
今ダイヤ達がいる壁際を見て、左手側に大きなステージがあり、今は幕が閉まっている。
右手側には適度な間隔を持って、椅子が並べてあった。
そして、ダイヤ達の向かい側の壁には扉が2つ付いていた。
会場にいる人数は80人ぐらいだろうか。


「てーか、意外に仮面舞踏会ってつまんねえもんだよな。」


何を想像していたのかクライがそんな事を言う。


「パーティーなンてもンは大抵、つまんねェだろうが。」


ダイヤが呆れたようにため息をついた。


「もっと、こうオモシロイベントとかあった方が・・・。」


クライがそう言いかけた時、会場内が暗くなった。


「レディース・アンド・ジェントルメン!!今宵も仮面舞踏会へようこそ!」


そして、クライが言ったとおりにオモシロイベントやらが始まった。
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