とある魔術の禁書目録CP2

□心からの
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「・・・お姉様。」


黒子に呆れた目をされてしまった。


「なっなによ!」


美琴は頬を赤く染めてそっぽを向く。


「待ち合わせ時間は3時と言っていませんでしたか?」


黒子は自分の腕時計を見た。


「う・・・うるさいわね!」


美琴はこれ以上ないと言う程頬を赤くして、怒鳴る。


「・・・まだ、1時半ですわよ?」

「しっ仕方がないでしょ!早めに来ちゃったんだから!」

「早過ぎですわよ・・・。」


黒子のため息に、自分の行動の恥ずかしさに、美琴は俯く。
楽しみだったとはいえ、こんなに早く来てしまい、たまたま通りかかった後輩に目撃されるなんて・・・。


「・・・早く、会いたいんだから・・・仕方がないでしょ。」


早く、アイツに会いたい。








「とうま・・・緊張しすぎかも。」


いつもより、おしゃれな服を着込んだ当麻にインデックスは呆れた声で言った。


「いや・・・デートなんて初めてで・・・。」


当麻はすごく硬い表情で言う。
美琴と出かける事は初めてではないが、恋人として出かけるのは初めてだ。
好きだと意識してから、彼女の些細な動向に心臓が振り回されっぱなしだというのに、今日は大丈夫だろうか。


「うわー、会う前から心臓がドキドキしてるー。」


なんというか・・・自分はどうしてこんなにもヘタレなのだろうか。


「とにかく行くなら行った方がいいかも。女の子を待たせたら、紳士の名折れだよ。」


インデックスがポンッ、と背中を叩く。


「だよな!とっとにかく、俺は行くぞ。」


当麻は気合いを入れて、立ち上がった。


「うん、いってらっしゃい。」


インデックスも力強く送り出してくれる。


「よしっ!」


当麻は玄関のドアノブを握った。
しかし、そのままへたり込んでしまった。


「うー、やっぱり、緊張するー。」

「早く行く!!」


インデックスの投げた座布団が見事に当麻の頭に命中した。
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