とある魔術の禁書目録CP2
□クッキーと甘い・・
1ページ/5ページ
「・・・焦げたわね。」
「・・・焦げたな。」
「・・・むしろ炭じゃんよ。」
「・・・炭だねーってミサカはミサカは一生懸命作ったカエルのクッキーをつっついてみたりー、そうしたら、クッキーがぼろっと崩れたりー・・・。」
キッチンに美琴、一方通行、黄泉川、打ち止めが真っ黒なクッキーを目の前に茫然と立っていた。
「何でこうなったんだっけ?」
美琴が頭を抱えながら、独り言のように呟いた。
一方通行と黄泉川の目線がつぅー、と打ち止めに向かう。
「・・・ごめんなさい、とミサカはミサカは素直に謝ってみる作戦にでたりー。」
「そうだよなァ?テメェーがはしゃぎまくってオーブンにぶつからなきゃ、その拍子でボタンが押されて温度があがっちまうなんて、なかったからなァ?」
一方通行ががしっ、と打ち止めの頭を両手で掴んだ。
「イタイイタイイタイ!!ってミサカはミサカは涙目で訴えてみるー!だけど、さらに一方通行の手の力は強くなっていってたりー!!」
「で、そうするじゃんよ?作り直すには、時間も材料もないじゃん。」
黄泉川は空になってしまった小麦粉の袋を持ち上げた。
今から材料の買い出しをしに行って、作り直すには時間が足りない。
もうすぐ、12時。
「そうね・・・。私が海原と約束しているのが1時。一方通行も誰としているかは分からないけど、そのぐらいらしいし。」
美琴は自分の腕時計を見て、ため息をついた。
「でも、あいつならお返しとかいらないとかいいそうじゃん?」
黄泉川は海原の顔を思い浮かべながら言う。
「・・・でも、悔しいじゃない。」
突如、美琴の声が低くなった。