私的に詩的。
□流れ星と涙、微笑みに上書き
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朝、昼、夜。
また、日が沈んだ。
薄く伸びる月の下、流れる煌めきの星。
揺らめく事の無い灯で、読み耽る本。
最後には泣いて、終わる物語。
星と涙だけが、露と失せた。
幻に重ねた想い、景色に重ねた幻、想いに重ねた景色。
現実は何処へやら……、と呟くのは客観。
主観は純粋に染まれ。
静かな夜に沈んだとしても、埋没の果てに遮断したとしても、小さな宇宙と言った物や、知識の広がりなど感じる事は出来ない。
それでも、深夜に沈殿していく。
疲れた瞳を癒す為に。
廻る廻る時の中、捲る捲る本の頁。
どうやら、現実的思考が御好きなようだ。
人の醜き、詩考。
狙い澄ました涙を拐うのか?
何の為?
繰れる繰れる時の中、変わる変わる本の頁。
流行り廃りとは哀しいな。
詩考の裏、欲情。
ちらつく影に覆われるのか?
何の為?
最後は泣いて、そして、優しき微笑みが出来たなら、終わる物語も愛せるだろう。
星と涙だけが、露と失せた。
閉じた本。
もう少しで夜明けだ……。