私的に詩的。
□おやすみなさい、幼き人
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闇を見つけ、闇に踊り、光の中で生きていた。
立てた反逆は、ずっと迷っている。
ただ、哀しい……。
―――嗚呼。―――
何度も叫ぶけれど、何処かの溜息に消されていく。
勝手に開いた扉の先には、何も無かった。
―――嗚呼。―――
深海。
心海。
目が無くなる。
鼓動も聴こえない。
何も解らない。
―――あぁア。―――
徐々にずれて、やがて不協和音。
口を閉じ、瞼を下ろそう。
本当の音は隠して。
―――……。―――
今は眠ろう。
まだ、幼いのだから。
おやすみなさい。