私的に詩的。
□音の弄り
1ページ/1ページ
浮遊の夢と、逆さまの現実。
足跡をつけた天井裏。
安定した不安定。
請われたくないなら、壊れたら?
音楽で耳を塞いで、瞳は詞を写して。
景色が鮮明になって、形を変えていく。
何も無い凡てに、時を刻むだけで生きてると言えたなら、今の今まで歌っているよ。
音楽で耳を塞いで、声だけが響いて。
景色が深くに潜って、独りになっていく。
何も無い凡てに、凡てを刻むだけで変われると言うのか?
今も昔も空は綺麗なまま。
きっかけは、内側で見る、外での悲劇ばかり。
凡ての始まりは、この幸福から。
憂いてはいけないのかい?
美しい時の羅列に、犯された気でいた。
蛻で遊ぶ、蝉。
音楽で耳を塞いで、音楽で瞳を揺らして、音楽で口を湿らせ。
音楽で音楽を壊して、感情が音楽を壊して、音楽が感情を壊して。
凡てが砕けて、音楽が笑い、蛻を潰した手で蝉を殺した。
もう、歌うしかない。