pokemon

□プロローグ
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「ユイ、頼みがあるんだが・・・カントー地方という地方に行ってくれないか?」


私は話しかけてきた相手、そう、シンオウ地方で有名な博士、ナナカマド博士に「いいですよ。」と反射的に答えた後で、手が止まる。


今、何て言った・・?



『あの・・・博士・・・今何て・・・』



「うむ、カントー地方に行って来て欲しいと言ったのだよ。」


『あぁ、お使いですか?それなら。』


そういうのは助手の仕事だしね。



でもさ、唐突過ぎない?いくらなんでも;;



「そうではなくてな、実はカントー地方という所にはな、此処にはいないポケモンが沢山いるそうなんだ。だから、ユイ、行ってくれないか?」



いやいやいや、何を言い出すと思えば、


『あの、博士、私はもう冒険なんて・・・できませんよ。博士も知ってるでしょう、私はもうトレーナーじゃないんですよ。』


「・・・・お前は十分すぎるほど自分を罰したと思うぞ。」



私さ、こう見えても1年位前まではバリバリ冒険してきたんだよね。


でもある事件を境に冒険に行くのが怖くなった。


私のせいであんな悲劇が起こるのはもう沢山だからさ。



「まぁ、返事は急がないからゆっくり考えたまえ。」


『はい。』


いくら考えたって答えは"No"に決まってる。



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