夢小説
□手取り足取り教えてやるぜ?
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「あー…どうしよう」
「ははっ。志織ちゃんたらテンション低っ!」
そりゃあ、低くもなりますわよ。
だって…
「もう一度聞くけどさぁ…一也さん」
「はいはい。なんですか、志織さん?」
「この課題って…」
「明日まで♡」
そうだよ!この課題明日までだよ!
どうすんの私!
「終わる気しないんだけどぉ…」
「はっはっはっ!」
私の目の前には、課題のプリントが山積み…。
まぁ、徹夜すれば終わるであろう量なんだけど…
「ごめん一也…せっかくのオフなのに…」
「ん?気にすんなって」
そう。今日は多忙な青道高校野球部の
貴重な貴重な貴重な(以下無限)オフの日なのだ。
それなのに私は…課題の存在を忘れてたため
せっかく家まで来てくれた一也と…
「まあでも、これじゃあ今日は遊べねぇな(笑)」
「…ほんっとーにごめん…」
ガチでへこむ私に、一也はもういいって、と言うが私は全然よくない。
「オフなんてまたあるから、な?」
「次のオフなんていつになるかわかんないじゃん…」
あーあ…せっかく人目を気にせず
イチャイチャできると思ったのに。
「ははっ。志織ちゃんはそんなに俺とイチャイチャしたかったんだ?」
「は、はあ!?ちがうし!そんなんじゃないし!」
「はっはっはっ。素直じゃないなぁ…ま、そんなとこも好きだけど♡」
くっ…!
そういうことさらっと言うなバカ。
ときめいちゃったじゃん…!
って!!ときめいちゃってる場合じゃないよ私!!
「ま、とりあえず課題一緒にしようぜ」
「へ…?い、いいの?」
「おう。いいぜ?」
やったあああ!
神様仏様御幸様!!!
これで実質、やる時間は半分に…
「あ。言っとくけど、やるのは志織だからな?」
は?
「え?いや…なんで?じゃあ一也は…」
「俺は補助係♪…つーわけで」
ほら、ここおいで。と自分の太ももをペチペチ叩く。
ってかそれって…
「こ、恋人座り…?」
「そ♪」
「な、なんで!?別に恋人座りじゃなくても…」
「いいからいいから!
こうすればイチャイチャもできるし
勉強も教えること出来るんだぜ?」
一石二鳥じゃね?と笑う一也。
でもたしかに一石二鳥…って違う!!
「で、でも恥ずかしいじゃん!」
「あーもう文句言わないの!ほら!」
「わっ。ちょ…」
いきなり一也に手を引かれ、私は無理やり恋人座りをさせられた。
「さ。可愛い可愛い俺のお姫様の為に
手取り足取り教えてやるぜ?
(…一也さん一也さん)
(ん?なに?)
(あなたがそんな風に言うと
めちゃくちゃ卑猥に聞こえます)
(ははっ。ありがと♪)
(誉めてないわ!!!)