東方小説

□中編 私のせいであなたは…… レミリアとフラン中心
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ん……

床が冷たい……

腕が痛い……

身体が凄く痛い……

ゆっくり目を開けると、真っ暗なさっきまで入れられていた牢屋……

「お姉様!」

「フラン……?」

見たら服は血まみれになっていた。

多分暴れて犠牲者でもでたのだろう……

思い出そうとすると、頭が痛い。

腕は針を何回も刺された跡があった。

「大丈夫……?なわけないよね」

「フランこそ大丈夫だった?」

「私は一回血を取られて終わったよ……」

「そう……」

「そういえばあの男人間じゃないわ」

「え?匂いは人間だけど」

「姿は人間、力は妖怪以上」

「化けてるっていうの?」

「かもしれない、覚えてないかもしれないけどお姉様暴れたんだよ?」

「……」

まったく覚えていない……

でも暴れたかもしれないというのは服を見たらわかる。

「その時に一発で抑えられたわ」

「私のあの状態を一発で……?」

「うん」

確かに普通の人間と思えない……

私の暴走は咲夜やパチェでも止めるのは困難のはず。

「とりあえず霊夢達が動き出すのを待ちましょ」

「うん……」

そう私も心配だった……

だって異変は紅魔館の中……

そういえば美鈴は?

「美鈴は!?」

「美鈴は私もわからない」

「どうしてよ!パチェは!?みんなは!?」

思い出したように名前を並べフランに当たってしまっていた。

「……ごめんなさい」

とその時

凄い音が聞こえ、煙が凄いでていた。

「誰!?」

「私です!助けに来ました!」

牢屋前にいたのは……

「美鈴!」

凄い傷をおっていた。

多分そこらへんにいる敵も強いのだろう……

「二人とも後ろに下がっててください!」

「わかったわ!」

身体が痛い……でも助かるならこれくらい!

私とフランは後ろに下がって、フランに破片が当たらないように身体を自分の翼で包んであげた。

「はぁああああ!」

牢屋から出れなくしていた鉄の部分はあっけなく粉砕された。

「すいません、催眠術をかけられてまして……遅くなりました」

催眠術……普通自分では解けないはずだが、流石は美鈴。

「とりあえず脱出しましょう!」

「「うん!」」

フランと私は一斉に返事をした。

当たり前だ、ここから逃げ出したいもの。

でも咲夜が……

ここで逃げたら咲夜に何をされるかわからない……

でもそうだとしても今は逃げることを考えないと、美鈴の助けが無駄になってしまう!

「窓から出れそうですね、とりあえず博麗神社を目指しましょう!」

「わかったわ」

美鈴が窓を壊し、フランと私を抱えて牢屋から脱出し、夜の闇に消えていったのだった。
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