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□意地悪。
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「…おい、」


「イヤです。」










ぴしゃりと、言い放つ〇〇に
少しムッとくる俺。









「何でさァ?」


「何でも」









ふん、と明らかに俺に対して
冷たい態度をとる










気に食わねェ…










「分かりやした、あんたがそんな
態度をとるなら別れやす」


「いいよ……って、えぇ!?」










つん、としてた態度から
いきなりびっくりした顔になり
少し涙目になる









………【ドSモード発動】










「何ですかィ?
文句でもあるのかィ?」


「な、文句もなにも……」









ゴニョゴニョと小声で
「別れたくない」と言っている








そんなコト分かってわざと言ってやる









「別に構わねェだろ」


「や、構わなく……ない…」


「何でさ?」









心のなかではくっくっと
困ってる反応を楽しんでいる

が、

表向きの顔は真顔でジッと
〇〇の顔を見つめてやる









「はっきり言いなせェ」


「だ、だから」


「……何でィ」









〇〇の今にも泣きそうな顔を見て
必死に笑いを堪えながら
役を演じてる


バカだなァ


ほんと、からかって飽きない










だから、好きなんでさァ










なんて、
絶対コイツ前で言わねェけど










「……はぁ、あんたは……」









グイッ










いきなり抱き寄せて
顔を〇〇の肩に置き、
吐息が〇〇の
耳元にかかっているだろう









それに、びくりとする〇〇









可愛い










そして、

ぼそりと










「俺がいねェと駄目何だろ?」










低く


耳元で


囁いてやると














こくり、と小さく頭を頷かせた










「…そ、ごの意地悪」









半泣き声の〇〇に俺はくすりと笑い









「それでも、
あんたは好きなんだろ?」










土方やザキ、
色んな野郎にいじったりしてきた


でも、〇〇は
そいつ等とは違ういじり









好きだから、意地悪したい









だから、これからも










「で、さっきの件…」


「……意地悪」


「良いじゃねェか」


「絶対、イヤ」


「別に縛られながらでもヤれ……」










「ばかぁああああああ」














-意地悪-

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