novel

□レビィの勇気
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…ふぅ。

やっと一息ついた。

古文書の解読が一区切りついたところで、レビィは眼鏡をはずしてのびをした。

時計を見れば、
午後5時15分。

外はうっすら暗い。


今日は昼ごろからガジルがレビィの部屋にきていた。

男子禁制だが、
ほかの皆は仕事に行っているし
部屋の外に出なければ大丈夫だろう。


「ガジルごめん、終わったよ…って…」


振り返ると、ガジルはベッドに寝転がり、静かに寝息をたてていた。


「寝てる…?」


普段気を張っている彼の寝顔など、なかなか見れない。

レビィは彼を起こさないように
静かにベッドの脇に移動した。


…ガジルって、肌キレイなんだよね。

あまりない機会なので、
まじまじと見つめてしまうレビィ。

自分の傍でこういった隙を見せてくれるのは、恋人として嬉しいことだ。


なんとなく視線をすべらせていると、

…ちゅー、したいな。

…!?

頭の中をよぎった自分の気持ちに、
慌てて赤くなる。


「(私、今、何考えたの!?)」


…でも、寝てるし…。
ほっぺなら…いい、よね…?


レビィは迷ったが、
意を決してそっとガジルの頬へ唇を寄せた。


「…へへっ」


唇を離して、満足そうに笑う。

…と。


「ギヒッ、寝込み襲われるとはなァ?」


びくうぅっ


「お…起きてたの…?」

「お前が近づいてくる匂いで起きたんだよ。…んなァことより…」


ガジルはレビィをベッドへ
ぐいっと引き上げた。


「わっ」


レビィはガジルの上に乗る体勢になってしまい、さらに顔を赤くした。


「するなら、ここにしろよ」


そう言ってガジルが指したのは、唇。
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