novel
□青い妖精
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最近、毎日花が届く。
…誰からか、わからない花が。
レビィとガジルは付き合って半年になる。
からかわれることも多く相変わらずだが、優しい一面が前よりも顕著になった気がするし、今とても幸せだ。
そんな折、花束が届いた。
真っ赤な薔薇。
…ガジル?…いや、彼がこんなことをするはずがない。
増して、なんの記念日でもないのに。
「ねぇ、ガジル…最近、花屋さんとか行った…?」
一応効いてみるが、
「花屋ァ?俺が行くと思うかよ?」
と、返ってきた。
もしもあの花束がガジルからなら、この時点で本人が認めるはずだ。
ガジルではない。
では、一体誰が。
真っ赤な薔薇なんて、とても意味ありげだし。
しかし最近自分にガジル以外で親しい男性がいたかというと、全く覚えがない。
恥ずかしいことを言えば、ずっとガジルに夢中なのだから。