HAND

□不思議な少女
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私がこの世界に来て、1ヶ月が過ぎようとしていた。





屯所の中が騒がしかった。

ドタドタ ドタドタ

『…音は聞こえないけど…外でなんか振動があるもん…絶対何かがあったはず…』

私は恐る恐る、自分の部屋の障子を開けた。

すると

『…あれ?』

私は障子を閉めた。

『今…沖田さんがいなかった?』

私は再び障子を開けた。

『…幻覚じゃない?』

「いつまで、そうしているのかな?桜ちゃん」

『!?』

私は思いっきり障子を開けた。

『ななななななんで沖田さんがここに!?』

「僕がなんでここにいるの?ってみたいな顔をしてるね」

『…また心を読まれた!!』

「悪いけど、今から広間に来てくれない?ご飯の前にちょっと面倒な事が起きたんだ」

『…なんだろう?』

私は障子を閉め、着替えて、補聴器をつけようとした。

『…あ、電池がないんだった』

私は首に掛けてた袋を出した。

『他の持ち物は土方さんが預かっていたけど、これだけは首に掛けてたからとられる事はなかったのよね』

袋の中からボタン電池を取り出した。

そして、補聴器の電池を取り替えた。その取り替えた補聴器を耳につけた。

『…音が入る…これで大丈夫ね』

私は部屋を出た。

「やっとでてきた。さ、早く行くよ」

沖田さんは私の手を握って広間に向かった。
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