HAND
□新撰組
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「桜ー!!千鶴ー!!」
夜ご飯の時間になって、藤堂さんの声がした。
―『藤堂さんが私達を呼んでるよ』―
―『本当?何だろうね』―
桜ちゃんは障子を開けた。
「ドウシタノ?ヘイスケクン」
「!」
驚いた様子の藤堂さん。
『何驚いているんだろう?』
「ええっと…あ、今日は桜も千鶴も広間で晩飯食べようよ!」
「…デモ、ヒジカタサンカラノキョカハ?」
「大丈夫だよ!実際、千鶴は何もしてないし、桜が広間で食事をしなくなって皆寂しがってんだよ。特に新八っつぁんが」
「…ドウスル?チヅルチャン、ヒロマデタベル?」
桜ちゃんが尋ねた。
「…いいのですか?藤堂さん」
「良いって良いって!それからさ、オレの事は平助でいいよ。歳も近そうだしさ」
「え?じゃあ、平助君?」
「そうそう、それで良いって!んじゃあ、広間に行こっか!」
そう言って平助君は広間に向かった。
―『平助君と仲良くなれそう…』―
―『良かったね』―
私は頷いた。