HAND
□猫騒動
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「…ナニコレ!!」
勝手場に来て私は驚いた。
「メチャクチャニナッテル!」
床は調理器具や食べ物で足の踏み場がないほどになっていた。
「イッタイナニガアッタノ…?」
そう言っていると
ポンポン
肩を叩かれ、私は振り向いた。
「イノウエサン!」
「天川君、来てたのか。…酷すぎる」
井上さんはこうなった経緯を知っているようだった。
「…カタヅケマスカ?」
「良いのかい?助かるよ」
私達は勝手場の掃除を始めた。
「ふーっ、キレイニナッタ!」
ピカピカの勝手場。
井上さんも満足そうだった。
「ありがとう、天川君。助かったよ」
「イエイエ、オヤクニタテテウレシイデス」
「うん、…そういえば何か用だったかな?」
「ノドガカワイタノデ、オチャヲイレニ…」
「そうか、だったら近藤さん達にもお茶を持っていってくれないかな?おそらく、まだ広間で会議してるから」
「ワカリマシタ」
自分の分と近藤さん達の分を淹れて、広間に向かった。
「あれ?片づいてる…」
「ホントだ…なんでだ?」
「分かりません…」
「やっと戻ってきたか!?この罰当たりどもが!」