HAND

□屯所案内
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その後、庭やお風呂場などの部屋を回った。

「さあて、最後は道場だ!」

その言葉に私は不安になった。

―大丈夫なの?他の隊士達がいるんじゃないの?

それに対して平助君は

「大丈夫だって!他の隊士達も桜の事は知っているからさ!」

話によると私は近藤さんの遠い親戚の扱いにされているようで、平隊士達もそれを知っているようだ。

―なんで私に教えてくれなかったの?

当事者の私が知らないで周りが知っているのが少し不満だった。

「いや…土方さんが伝えるなって言われていたんだ。言うと変に意識してしまうだろうって」

私はその説明になるほどと思った。
誰かの親戚となるとどうすれば良いのか分からなくなってしまう事が私でも分かる。

―じゃあ…私、道場見てみたい。

「よっしゃ!いいぜ?新選組の稽古はすごいからな!」

平助君はウキウキしたような顔で言った。
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