HAND

□稽古に実戦!?
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巡察の帰り、土方さんに報告後、俺は道場に向かった。

『他の隊士の稽古の様子を見なくては』

そして、道場についた。

ガヤガヤ

ワイワイ

『…?騒がしいな…』

不思議に思った。

ガラッ

「…どういうことだ?」

俺の目に映ったのは

「なあ!天川はいつから剣を握っているんだ?」

「普段から何をやれば、あんなに凄い技を身につけるんだ!?教えてくれよ!桜!」

―だから、いっぺんに話してくるな!

天川と楽しそうに話す隊士達の姿があった。

すると

パチッ

『!』

天川と目が合った。そして、俺に微笑みを返した。

『…なんだ…この気持ちは…』

天川の笑顔に胸が苦しくなった。

すると

「あ、斎藤さん!」

他の隊士達も俺に気づいた。

「…何をしている。稽古はどうした?」

「稽古は終わりました!道場の掃除の後、天川の話を聞いていたんです!」

隊士の中を見ると天川がきて、不満に思っていた男がいた。

『…留守の間、このような事になったんだ?』

「…何故、天川がここにいる」

「藤堂組長が連れてきたんです。そして、天川が稽古をしてみたいって言って…」

「…天川が…稽古を…?」

剣に縁がなさそうに思っていたので、天川が稽古をしたいと言った事に驚いた。

「しかも天川はすごく強いんですよ!!」

「…本当か?」

「本当ですよ!隊士の中で強い3人を一人で倒してしまったんだから!」

「!!」

―褒めすぎだよ、皆。

「はは!本当の事なんだから、別に良いだろ?」

何故、天川が皆と打ち解けている訳が分かった。

「…俺も見てみたかったな…」

「!?」

俺の発言に驚いた様子の天川。

「じゃあ、今度は幹部の人達と試合をしてくれよ!天川!」

「!」

隊士達の要求に戸惑う天川。しかし、天川は笑顔で答えた。

―機会があったら、対決してみたい。

「!なあ、斎藤さん。良いだろ?」

「…皆に聞いてみる事にしよう」

その言葉に皆は嬉しそうな顔をした。
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