HAND
□番外編:妹の過去
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3年後
桜ちゃんは3歳になった。
「暁さん!暁さん!」
お父さんの名前を呼ぶお母さん。
「どうしたんだ、桃」
「桜が…すごい熱なの!!」
「なんだって!!?」
お母さんの腕の中でぐったりした桜ちゃんが
「桜ちゃん!?顔、真っ赤だよ!?」
「…病院に行こう」
その後病院で処置をされ、熱も下がった。しかし、何故熱が上がったのかは分からなかった。
それから、数日が経った。
僕は桜ちゃんの前でいつものようにお歌を歌った。
でも、桜ちゃんはそっぽを向いていた。
『変だな…いつもだったら嬉しそうに笑うのに…』
僕は不思議に思ってお母さんに聞いた。
「お母さん…。桜ちゃん、僕の歌に気づかないよ?好きじゃなくなっちゃったのかな…?」
「…!」
お母さんは顔を青くした。
「お母さん?」
「誠も…そうだったの…?」
「?うん…」
「そうか…。…お母さんにも…分からないの…」
顔をより一層青くするお母さん。
「お母さん、大丈夫?風邪引いたの…?」
お母さんは首を横に振った。
その数日後、衝撃的な事実をしらされる事になる。