心の中の気持ち

□06こっちをみてよ
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トキヤとわかれた後屋上の階段を下っていった。


トキヤは先に屋上をでていった彼女の背中を見えなくなるまでただ眺めていた。




一度でも…振り向いてほしかったな…

そう思いながら…。










コツコツ…。

翔「あ…」
『…え?』


角を曲がろうとしたら誰かとぶつかってしまった。

翔「わ…わりぃ!」
『いえ、こちらこそ…!』

翔は勢いよく頭をさげた。

それにつられ零も頭をさげた。

翔「…あ、…お前…じゃなくて……先輩…?」

翔はなんて言ったらいいのかわからないのか、一応芸歴が長いので“先輩”と言った。


『気になさらず、お前でも名前でもかまわないですよ?』

翔「じゃあ、零って呼ぶぜ!」

翔はニカッと笑った。

その微笑みをみて零は和んだ。

ついつい翔の頭に手をのせ撫でてしまった。

翔「ちょ…零!?
なに撫でてんだよ」

『…つい…可愛かったので…』

そう言って零はカァァと顔が赤くなった。

その顔をみて翔も顔があかくなる。

翔「いや…こっちも大きな声をだして悪かったな…」


そこでシー…ンと静かになる。

翔「……どは…」
『???』

翔「…絶対に俺も日本でトップスターなったあとに国際的トップにもなってやるからな!」

そういって翔はダーッと逃げて言った。


『そっか…期待しとくかな…』



彼、来栖翔君の歌の色はピンク。
力強いときもあって頼りになるときだってある…けど、可愛さとか声が…まわりを可愛くする…。





あぁ…やっぱり…期待できるのかもしれない。





でも、…藍達や社長を認めさせなければ…国際的トップ…いや、日本でトップスターになんかなれるはずがないんだから…。








君達は…この一年でどう化ける?
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