心の中の気持ち
□01 マスターコースの生徒ととご対面
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♪〜♪〜…
部屋に、ソプラノの声が響き瞬時に艶のある聞いたら忘れそうにない色っぽい声に変わり部屋を音で満たした。
「アイアーイ…零ちゃんの歌に聞き惚れるのはいいけどー…それ着信じゃない?」
藍はハッとしてケータイを開き通話ボタンを押して冷静な声で「もしもし」と言った。
ディスプレイをみなかったから、誰からの着信かはわからない。
だから一瞬耳を疑った。
『あ、藍?
私、零だけど…』
「…零?」
『そうだよ?』
僕の珍しいすっとんきょうな声を聞き零のクスクスと電話ごしで笑った。
『こっちは夜だからそっちは朝かな?あ、おはよう。
明日ね、日本に行くからね
じゃあ!』
「え、ちょっと…まっ…プツ…ツー…ツー…
ちょっと…」
ケータイを耳から離し軽くケータイを睨む。
「ねー、誰からの電話ー?」
嶺二がねーねー、と寄ってきた。
はっきりいって鬱陶しいしうるさい。
「うるさいぞ!」
蘭丸がイライラしながら机を叩いた。
「お前もうるさいぞ」
カミュが鼻で笑うかのように蘭丸を見下ろした。
「おめぇ…「ほら、やめなよ。
いい情報がきたから」
……なんだよ」
藍にしては珍しく目が笑っていた。
「明日、零が日本に帰ってくるって」
「えっ、まじー!?
やったー!!」
嶺二はしんそこ嬉しそうに「アイアイー!」といって抱きついてきた。
「暑苦しい」といってかわしたが…。
カミュ達は黙っていたが嬉しそうに表情をしていたのは言うまでもない―――。