心の中の気持ち

□08前にすすみたい
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ピンポーン…。


静寂に包まれていた部屋にインターホンがなる。


…が、零はピクリとも動かなかった。


ピンポーン…。

次のインターホンにもピクリとも動かない。


ピンポーンピンポーン…。

『…んぁっ!?』

やっとインターホンに気付き、顔をバッとあげる。


『や、ヤバイ…寝てた


ってか…はやく玄関にいかな…っ!!!!』


ビキッ…。

『〜〜〜っ!!!』

ずっと体操座りでうずくませて寝ていたたも筋肉がかたまっていたため声にならない叫びがでた。



『…いっ…た…』


ヨロヨロ…としながらゆっくりと玄関へと向かう。


ガチャ…。


『…はい?』


ト「あぁ、やっとでましたね…」
『…ごめんなさい……』


ト「なるほど…寝てたのですか…」

『!!??(な、なんでわかったの!?)』

ト「おや、なんでわかったんだ…という顔をしていますね…」



『……(…私ってそんな顔にでやすかったっけ…?)』


零が悶々と考えているとトキヤの人差し指がオデコをついた。


『…???』


トキヤは顔を近付けて言った。

ト「…ふっ…跡がついてますよ。
横に一直線です」


そのまま、オデコについていた跡をツイッ…となぞった。


『!!』


零は羞恥と顔の近さによって顔が真っ赤になる。



ト「おや、そんな顔もできるんですね」


トキヤはクスクスわらった。


『…なっなな…!』


頭が混乱して言い返しができない。


ト「あ、用を忘れるところでした。

どうぞ…」



渡されたのはでかい茶封筒。


零は真っ赤になりながらもその茶封筒を受け取った。

『…だれからですか?』

ト「社長ですよ


では、私は失礼しますね」


トキヤはかるく会釈しその場を去った。
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