心の中の気持ち
□10曲
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「零は僕をなんだとおもってるの?
僕だって焦るさ…」
藍は呆れたような少し拗ねたような顔をした。
なんども見慣れた顔、でもはじめて会った時のような冷たい印象はなく、柔らかめの顔だった。
零は少し微笑みながら「ごめんね」と謝ったら、
藍は零から視線を外し少し顔を俯かせながら「…別にいいけど…」と言った。
零は藍を覗きこむように少し顔を近付けた。
そこですこし気付いたことがあった。
あら……微かに頬が…赤い……って、
もしかして…
「照れてる…?」
「なっ!?」
零のその一言に藍は勢いよくあげて「そんなわけない!!」と照れていることに否定をするが、藍の頬は赤く説得力はなかった。
そんな藍をみて零はポソッと「かわいいなぁ」と言ってその言葉が藍にきかれてしまい、赤く染まっていた頬はおさまり、
少し起こった表情をしていた。
零はさすがに謝らないといけないかな…?と思っていたが、次に藍が言う言葉、行動によってその考えを忘れてしまった。
「ちょっと、かわいくないし第一そんなこと言われても嬉しくないから…」
藍は完全に拗ねてしまい零から顔をそらした。
普通はここで謝ったりするのだろうけれど…
零はその言葉、行動をみて、美少年だからこそできることなんだろうなぁと別のことを考えていた。
零がボーッしており何も言わないたもそらしていた顔を零の方へ向かせた。
「ねぇ、ちょっと…なんか言いなよ」
「あ…、ごめんごめん…
ちょっと…別のこと考えてて…」
「別のこと…?」
藍は一緒に話していたのに別のことを考えいた零にすくなからずムッとした。
…が、昨日のことを思い出し、あぁ…もしかして曲のことかもしれないと思い零に言った。
「曲はまだまだできそうにないよ。」
「?…曲…」
いきなり藍に曲の話になり少し焦ったが、零はあぁ、もしかしてこれが藍流の照れ隠しなんだな…と思うことにした。