GB図書館

□危険なチョコレート
1ページ/5ページ

朝起きると、どこからともなく甘い香が漂ってきた。
何だろうかと思い、香のする方を見てみると

―大量のチョコレート―

一体何なんだろうか?

夜半は暫く思案する。
自分の誕生日は、数日先なので違うだろう。

「あの…兄上、これは一体…。」

考えても見当が付かないので、聞いてみることにした。

「あ、おはよう。夜半。チョコレートがどうかした?」

寝起きの夜半に微笑んでくれたが、肝心なことを教えてもらえなかった。

「おはようございます。兄上、この大量のチョコレートは一体何なんですか!?」

普段、チョコレートの1つや2つあったとしても、たいして気にも止めなかったが、これ程山のようにあったのでは気になって仕方がない。

「ああ、今日はバレンタインだからね。皆に配ろうと思ってね。」

バレンタイン?
バレンタインって確か聖バレンティヌスが処刑された日じゃあ…。
そんな日にチョコレート?

「なぜ、このような日にチョコレートを?」

「今では、好きな人や友人にチョコレートをプレゼントする習慣になってるんだ。」

そんなものだろうか?


そう言えば、2/14は…

「あ…。兄上、あのチョコレート少し分けてくれませんか?」

「いいけど、誰にあげるんだい?」

夜半が、こんな事に興味を持つのは珍しい。
誰にあげるのかも当然気になる。

「遊利に…。あと、舞矢にも…。」

「ああ、黒鳥院の2人にね。いいよ。」


その後、夜半は黒鳥院の屋敷へ向かった。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ