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□幸せの青い鳥
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夜半がHONKY TONKへ来て1時間、やっと仕事を終えた花月が戻ってきた。

「あ、いらっしゃいませ!花月さん、夜半さんが来てますよ。」

出迎えてくれた夏美にそう言われると、花月は少し驚いた顔をしていた。

「夜半?どうしたんですか?」

何かあったのだろうかと、花月は心配そうな顔をしていた。

「いえ、ただ聞きたい事が有って来ただけです。」
「聞きたいこと?」

それから花月は夜半から『幸せの青い鳥』の話を聞いた。

「兄上にとって幸せとは何ですか?」
「幸せ?僕にとって幸せなのは大切な人が傍に居てくれる事かな?」

今までは、そんなものくだらないと思っていたけれど、今ならわかる気がする。

「兄上、僕にも青い鳥は見つけられるでしょうか?」

自分にも共に居たいと思う人が現われるだろうか?
今まで裏の世界しか知らなかった自分に……。


「きっと見つかるよ。夜半なら。」

そう言うと花月は青い折り紙で作った鶴を一体、夜半の前に置いた。

「幸せの青い鳥は意外と近くに居るかもしれないよ。」


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