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□甘いお菓子の謎
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「マクベス!居るかい?」
無限城のマクベスの部屋を訪れたのは、花月だった。
「ああ、花月くん。こっちだよ。」
声のする方を見ると、パソコンの山の中に先日買ったと思われるプラモを手に、マクベスはこちらを振り返っていた。
「そこに居たんだ。今日は君の誕生日だから、コレ渡しにきたんだ。皆からのプレゼント。」
そう言ってマクベスに差し出したのは、昨日のハロウィンの時に花月が持っていたジャック・オ・ランタンの形をした小物入れだった。
昨日、皆の所を仮装して襲撃したのは、この為だったのだ。
「ありがとう。」
マクベスは、昨日の花月の奔走を知らず、笑顔でお菓子の詰まった小物入れを手に取った。
「喜んでくれて良かった。じゃあ、君の笑顔も見れた事だし、そろそろ帰ろうかな?」
扉に向かいながら、手を振る花月は思い出したかのようにマクベスの方を振り返り、一言
「今渡したの、朔羅のは入ってないから後でもらってね。」
と言い残していったのだった。
そして、花月が出ていって直ぐに朔羅が部屋へとやってきた。