GB図書館
□短冊に願いを…?
1ページ/5ページ
七夕、無限城にもちらほらと笹飾りが見受けられる時期になった。
「ねえ皆。僕達も七夕やらない?」
いつものように、風雅の本部で朔羅の煎れたお茶を飲んでいると、ふと花月が言った。
「いいね、笹飾って短冊に願い事♪」
「そうね、たまには息抜きも必要ですし。」
祭蔵は既にやる気満々である。
朔羅も少し楽しそうにしている。
「俺も賛成だ。俊樹はどうなのだ?」
十兵衛が問うと、皆が俊樹に注目した。
「お、俺は…。良いのでは…ないか?たまには…。」
何か様子がおかしい。
「俊樹?どうかしたの?」
やはりと言うべきか、感の鋭い花月には見抜かれてしまったようだ。
「何でもない…。気にするな。」
明らかに動揺しているのがわかる。
「俊樹…」
花月が何かを言おうとした。が、俊樹は「見回りに行ってくる…。」と言い残し部屋を去って行った。