今夜夢


□freefall A
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「何でって言われても…。まだ結婚して半年だし、当人同士だけじゃなく、親の事情もあるから…」

そう言葉を濁すごんべに納得した様子も見せない源次とあっこは更に迫る。

「そんなもん、出るとこ出りゃ別れられんだろ?」
「そうよごんべ。そんな酷いことされて…半年もガマンしてたのを褒めて欲しいくらいよ!今すぐ離婚してくださいって言うべきよ!でなきゃ一生飼い殺しよ!生き地獄よ!!」
「あ、あっこも源次も落ち着いて…」
「「これが落ち着いていられるか!!!」」

見事なハモりを披露する二人に、面白そうにニヤニヤと見守る清人。
七海まであっこと源次と意気投合して「ですよねぇ!!」と息巻いているから始末に負えない。

唯一その中でまともで冷静だったのは、蛯原と相葉の二人で。

息巻いたまま相葉を振り返った七海はテンションを跳ね上げたまま口を開く。

「ね!?相葉さんもそう思うでしょ!?ヒドい男だって!そんな男にななしさんのこと任せてなんておけないって!思いますよね?」

意見を聞くというよりも、半ば強制的ともとれる七海の問い掛けに、まず落ち着けよと相葉は諌めた。

「ななしの事を思って山口が躍起になってるのも分からなくはないけどな、お前ばかりがそうやって息巻いてると、ななしが困っちまうだろ?心配な気持ちもわかるけど、もうちょっと落ち着けよ」

冷静な相葉に少なからず救われた心地がしたごんべは、空のグラスをカラリとカウンタに戻した。

それを見逃さない清人は流石と言うべきか。



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