先生と僕

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「はぁはぁっ…すいませ、遅くなりました」

「知沙希くん、大丈夫?急がなくても良かったのに」

「だって先生を待たせるわけには…」

「電車が遅れたせいでしょ?知沙希くんが悪いんじゃないし」

「そうですけど…」

「それと、先生は禁止」

「え?」

「デートでしょ?」

「っ、は、はいっ!」

「お店は知沙希くんが調べてくれたんだよね?」

「はいっ!従姉妹がバイトしてるカフェなんですけどね。ケーキが美味しくて有名らしいです!」

「ケーキ!楽しみだなぁ〜」

「へへ。先生…えっと、桃子さん…?」

「なんかその呼び方歳の差感じるなぁ」

「もも、ちゃん…」

「なぁに?」

「っ…ももちゃんが、甘いもの好きって言ってたんで…」

「それでそのお店にしてくれたの?ありがとうね」

「いえ。(どうしよう、今日の先生すごく可愛
い…)」

「知沙希くん、手出して」

「手、ですか?っ!」

「デートなんだから手繋ごうよ」

「は、い…」

「知沙希くん、手大きいね」

「そうですか?」

「うん。ほら、比べたら全然違う」

「ほんとだ…ももちゃんの手小さい」

「知沙希くんも男の子なんだね〜」

「な!男ですよ!」


「じゃあ手くらい繋いで欲しかったなぁ〜?」

「うっ…」

「まぁそういう初心な知沙希くんが好きなんだけどね」

「っ…僕も大好きです…」

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