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□ペンからの___(雲雀 微甘)
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「礼をしたいんだけど___」
そう言い出したのはつい先ほど。
わずか10分ほど前だろうか。
今私は応接室のソファに座っている。
いや、座らされているとでもいうべきだろうか・・・
さかのぼること昼休み_____
「、ねぇ」
「はい?・・・っ雲雀さん!」
昼休み、私は一人で昼寝でもしようかと屋上に来て寝転がっていた。
ガバッと私は起き上った。
「っ・・・・」
私は冷や汗が流れた。
それも当然、並盛中最恐の風紀委員長、雲雀恭弥が目の前にいるのだから。
「・・・ねぇ」
「は、はい!?」
突然話しかけられたことに驚き、私は少し大きな声を出してしまった。
私の声がうるさかったのか、雲雀さんは少しだけ顔を歪めた。
のもつかの間、
スッ____
雲雀さんは手を突き出して
「ペン」
「えっ?」
「ペン、持ってるだろ?」
「え、あ、はい・・・」
私は急いで制服のポケットからピンクのボールペンを出した。
「じゃ、これ借りてくよ」
「あ、はいっ・・・」
雲雀さんはそういうと屋上を後にした。
(結局、雲雀さんはなんのために来たんだろう・・・)