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無事、橋姫神社到着。


「そこの者!何をしている!」


何か来た。

オレンジの髪にポニテ。

…うわ、めっちゃ髪長ェ


「九郎殿…」

「景時の妹御か」


あれ? この感じ、そんなに仲がよろしい訳ではないの?

知り合ったばっかみたいな…

九郎と呼ばれたおにーさんは、
朔ちゃんを心配する口振りを見せると思ってたけど違った。


「隊から離れられては迷惑だ。命を落としてもおかしくない。
 子供の遊びではないんだ」


あ、イラってきた、今の。


「…だったら朔ちゃん気にして行動しろっての。
 大体女の子にこんな場所危ないやら厳しいってのがわかってんなら連れてくんなっつの」

「声に出てる声に」

「え、なんのこと?」

「―――ちょっと待って下さい!」


望美ちゃんのターン、反撃開始。

いいぞ、もっとやれ。

すると案外あっさり引く九郎とやら。

…こいつ単純なんだな。


「九郎、その辺にしてはいかがですか」


黒フード登場。


「黒幕っぽい」

「つか黒幕だろ」


言いたい放題。


「ええと、そちらの可愛らしいお嬢さん方は…」


そして口が上手いときた。

尋ねられたので名前を言ってく。


「申し遅れました。僕は武蔵坊弁慶といいます」


まさかのゴツい名前きた。

憂夜ちゃん…は、さすがに名前ぐらい聞いたことあるよな。


[主、この方は先程"景時と名前を出されていました"]


―――…誰それ。


[梶原平三景時。
源氏方の者で、…この世界でいう朔殿の兄みたいですね]


……ああ、そういう感じ。

炎舞がまだ何か話そうとしてたけど、
オレンジのおにーさんが源義経ということに意識を持ってかれる。

譲クンもびっくり。

…望美ちゃんはどうにもなぁ。何か隠してるように思える。

そして話は神子の話へ。


「真奈美ちゃん、あれ」

「"あれ"?」


小声で憂夜ちゃんが小さく指差す。

弁慶さんの手元。…あれって、


「譲くんと一緒のやつかな」

「じゃね?…てことは、」


義経…九郎クンにもあるよね。

…えと、宝玉だっけ。

自分の従者に神子を守る力があるんだし。

…て、


「八葉って、八人いんのかな」

「"八"だし?」

「うん」

「じゃああと…六人?」

「五人じゃね?」

「え、…九郎さん?」

「もしかしたら、な」


まあ、でもそーだろうな。


「おい、お前達はどうする」

「え、…えっと、なんのことでしょう?」


急に話を振られて、首を傾げる。


「俺達と来るのか?」


いつの間にそんな話に。


[春日達は共に行くそうだ]


風真の補足のような言葉に、一瞬考え、すぐに答えを出す。


「うん、行かしてもらう」

「じゃあ私も」

「"じゃあ"って…本当に大丈夫だろうな?」

「大丈夫大丈夫」「大丈夫だよ」


(笑)が付いてもおかしくない言い方をする。


「二人なら大丈夫ですよ!
 何かあっても私がなんとかしますし」


おー望美ちゃん、さすが。


「それでは困る。自分の身は自分で守らなくては意味がない」


…まあ最もだわな。


「いいじゃないですか、九郎。本人達も大丈夫って言ってますし」


弁慶さんが口を開く。

…時間がないからまとめに入ったみたいだな。

九郎クンは渋々頷く。

そしていざ行かん、平家の陣へ。


「…そーいやあさ、オレらって普通の刀でしか戦えなくね?」


集団の最後尾で話を始める。


「え、なんで?」

「だって八卦のだと…何だっけ、五行?が、戻んないんだろ?」

「あー…封印じゃないと五行が戻らないんだっけ。
 それあつめないと…白龍が元の姿に戻らないんだよね」

「らしいな」


万能刀にしては珍しい。


「じゃあ普通の刀か」

「だな」


さらばチート…。

んー、なら守護神の力も……ん?


「…あ」

「どうした?」

「源氏の皆さんに私ら(巫女)んこと1oも話してないじゃん」

「そーいやあ…」

「イコール守護神の力も使えん」

「突然のフラグ」

「突然の死亡フラグ乱立」


ただの刀持った一般人に成り下がるんですけど。


「…どーするよ」

「今からでも話す?」

「えー…それもなんかなぁ」

「ね…」

「「……」」

「バレない程度でやってくか」

「そーなるよね…」


.

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