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□良心には別れを告げたよ
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自分に素直になっただけ。






良心には別れを告げたよ






kitayama side





君の全てが愛おしくて堪らない。





「北山、」


「何?」


「あのさ、もう必要以上に話しかけてこないで」



生意気な口調に、冷たい態度。

俺を嫌ってる理由は知らないけど、まあ、なんだか知らないけど嫌われてるらしい。


今みたいな会話は、ほぼ日常茶飯事で。


もともとそう言われたくらいで傷つくような精神は持ち合わせてないけどね。




「藤ヶ谷」


「・・・」



また無視。

あいつはそれくらいで俺を避けれるとでも思ってるのか?


なんて。



でも、それ以上何もしない俺は、やっぱり藤ヶ谷に嫌われることを恐れているのかもしれない。


好きだなんて、言えないし。


ただでさえ男同士。

断られることが怖くなったなんて、臆病になったな、なんて思う。



そんなことを考えてると藤ヶ谷はやっと口を開く。




「北山なんて、嫌い」



ああ、そんなこと。

解ってるよ、なんて返せば藤ヶ谷はカッとなってこう言う。




「大っ嫌い・・・っ、だって、いつも俺をイライラさせるっ」


「なんだよ、それ」


「俺以外のやつに話しかけてたり、楽しそうにしてたりっ、ホントイライラするっ」



それって、・・・嫉妬じゃねえの?



そう言えば、真っ赤になって俯く。

ああ、なんだ。


そういうこと。




「違っ、そういうんじゃなくてっ、」


「じゃあ、何?」



ちょっと、可愛いななんて。

なんだか今までのことが可愛く思えて、思わず顔がにやけてしまう。




「なあ、藤ヶ谷」


「なにっ」



「俺はお前のこと、好きなんだけど」



そう言ってぎゅ、と抱き締める。

藤ヶ谷は馬鹿、嫌い、なんていいながら、抵抗することはしない。




「太輔は俺のこと、・・・好き?」



不意に名前で呼べば、ビクッと驚く。

その反応や表情全てが、愛おしい。


藤ヶ谷はちょっと、しどろもどろに、小さな声でこう言った。





「ーホントは嫌いじゃ、・・・ない」



事はポジティブにとらえた方が上手く行くらしい。

まだはっきりとしたものじゃなくても、もうそんなのどうでもいい。



藤ヶ谷が嫌だったらどうしようとか、嫌われたらどうしようとか、もういい。




俺は藤ヶ谷と唇を重ね、窒息してしまいそうなほどの激しいキスをした。





「・・・なっ、」



驚きと恥ずかしさが入り交じったようなそんな表情をする藤ヶ谷に、俺はこう言った。






「ー俺、もう優しくないから」













(もう、思いのままに。)(嫌なら、抵抗しろよ)













リクエスト第二弾!


スレた北藤で甘でした。
甘いか?はもう聞かないで←

せいいっぱい甘くしたつもりです(^q^)

これ以上はスレてるって設定では無理だ((爆



リクエストありがとうございました!

まだまだリクエストを受け付けております(*^▽^*)


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