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□ぼくの代わりに 空が泣いた
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大好きでした。
誰よりも、何よりも。
ぼくの代わりに 空が泣いた
yamada side
君の心に俺なんてとっくにいないことくらい、解っていたはずなのに。
「山田、別れよう」
酷く優しい声で、それでもはっきりと聞こえたその言葉は。
残酷で辛い現実だった。
でも君がそう言うなら、と素直に受け入れる自分が居る。
なんとなく解っていたのかな。
最後に触れた君の唇は、今までのどんなキスより優しくて冷たかった。
ぽつ、ぽつ。
一人佇んでいると、冷たい感触。
ー・・・雨が降ってきた。
さっきまでは雲一つないような晴天だったのに、打って変わってザアザアと降り続く雨は、まるで俺の代わりに泣いているかのようで。
ツー・・・
雨とは違うものが、生温かく頬を流れる。
それは、雨が隠してくれるようで、俺は思いっきり泣いた。
「大ちゃん・・・っ」
今は届かない声で、愛しい人の名前を呼ぶ。
ーずっと大好きだった。
君が居れば何もいらないくらい、それほどに大好きだったー・・・
雨に紛れて、ひたすらに泣く。
その時間だけは、誰にも知られずに泣くことが出来るから。
ねえ。
もしかしたら君も雨に紛れて泣いてるだなんて、それだけは期待してもいいですか?
(ぼくの代わりに 空が泣いた)(ああ、どうか今だけは。)
山田さんが泣いてるシチュエーションに萌えるのは私だけでしょうか?←
ぶっちゃけ大ちゃんじゃなくてもよかったんですが、なんか一番山田さんが別れて泣きそうだったから((爆
まだまだ山田受け増やして行きますねー!