HUNTER×HUNTER

□X
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『団長、入ってもいい?』






「構わない」






カチャリとドアノブを回す







『団長、聞きたいことがあるの』







「なんだ?」









団長は読んでいた本をパタリと閉じる







一歩団長に近付く







『クルタ族を殺したのは…旅団の皆?』







「そうだ」








少しの間も空けず団長は答えた






『そっかぁ……。
なら……。』






一気に間合いを詰める






『死んでよ。』






首を押さえつける






団長は全く動かない







『何で、動かない?』







声が震える







「何故、か………。」







なぞるように呟いて団長は笑った







「お前になら殺されてもいいかもしれない……」








『っ、』







思わず首から手を離す







団長は寝そべったまま







「殺せないか……。」








『……私は。
幻影旅団を、辞める。』







一瞬、団長の目が見開かれる







『元々、入っていないようなものだったし。
背中のタトゥーも、要らない。』








「そうか……。」






団長が体を起こす







私も、戦闘体勢に入る









『!!!』








突如現れた後ろからの気配からの攻撃を間一髪避ける






「……外したネ。」






そこにいたのは、フェイタン、マチ、パクノダ、ヒソカ






明らかに部が悪い








『(一度、引こう)』







前には団長、後ろにはフェイタンとマチ、右にパクノダ、左にヒソカ








『(左しかないか……)』







不本意だけどヒソカが一番逃がしてくれそう







『!』







甘かった







よく見るとそこら辺にマチの念糸が張り巡らされている








どうすれば…………








諦めかけた、その時……







ドゴォン







「「「「!?」」」」






何かの割れる音







一瞬、ほんの一瞬だけ、皆に隙ができた








今の爆音で気付いた






上と下は誰もいない






ドゴッ








「しまった!」







「やられたネ」







「追うぞ」
























『いやぁ、助かった』








「お姉さんも捕まってたの?」







「んな訳ねーだろ。
だってコイツ、縛られた跡とかねーもん。」







私は落ちたフロアにいた銀髪の少年と黒髪の少年と一緒にいた








知り合いじゃないけど、取り合えず一緒に逃げてる








『私は訳ありなの。
君たちは捕まってたの?』







銀髪の少年の足を見る限りそうだと思うけど







「別n「うん!」ゴン、てめ何喋ってんだよ!!」







『あっはは!』








黒髪の少年はゴンという名前らしい








『あ、あと君さ。』







私は銀髪の少年を指差す







「あんだよ……。」









『元、殺し屋でしょ。』








ピクリと少年の肩が跳ねた







「何で?」








『癖かのかもだけど、足音たたなすぎ。
それに、前見て走ってるように見せてるけど、視線が私に向きすぎ。』









「「!!!」」







二人揃って驚く









『な、なに?』








「お姉さん、凄いよ!!
俺、全然気が付かなかった!」







「当たり前だろ!
気づかれねーよにしてたんだから!!
あんた、何者?」







『私は……人だy痛いっ!』









ちょっと冗談を言っただけで銀髪の少年に叩かれた









「セキツイ動物での分類をきいてるんじゃねーっての!
名前だよ、名前!!」







『あぁ、名前ね。
名前は、烈火だよ。
君たちは?』








「俺はゴン!!」








「…キルア」








『そっか、ゴンにキルアね。
よろしくね。』









私は、まだ知らなかったんだ









この二人がこの先私の人生に、大きな影響を与えるなんて……
 

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