HUNTER×HUNTER

□Z
1ページ/1ページ

『失礼します』







軽くノックをして返事を待たずに中に入る








『…………随分物騒ですね』








入るなり首もとに突きつけられた刀








『挨拶にしては、程度が低すぎるわ』






そう言って、刀を突きつけてきた男の後ろに回り、手刀をお見舞いする







その動きは、時間にして約1秒







「───流石は黒蝶だ。本物とお見受けする」








『……つまらない挨拶はもういいわ。依頼を』








大きなデスクに偉そうに構えている男へ近寄る








「───いいだろう。簡潔に言おう。陰獣と共に幻影旅団を捕獲、もしくは殺してほしい」







そう言って手渡される資料







『あら、丁寧に契約書まで』








「サインさえしてくれれば、何をしてくれても構わない。奴等を捕獲か殺してくれれば、の話だが」








『いいわ』







手渡されたペンで偽名を書き入れ、親指を噛み、契約書の端に押し付ける








『正式に受理したわ。それじゃ』








私が部屋から出て行こうとすると、声をかけられる







「今回は色々なマフィアのファミリーも参加している。が、恐らく敵わんだろう」









『わかってるわ。手柄を立てれば良いんでしょう』







適当に解釈して部屋を出る









『さぁ、偽りの過去を消し去りましょう………』







薄く笑ってから、私は歩き出した
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ