HUNTER×HUNTER
□Z
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『失礼します』
軽くノックをして返事を待たずに中に入る
『…………随分物騒ですね』
入るなり首もとに突きつけられた刀
『挨拶にしては、程度が低すぎるわ』
そう言って、刀を突きつけてきた男の後ろに回り、手刀をお見舞いする
その動きは、時間にして約1秒
「───流石は黒蝶だ。本物とお見受けする」
『……つまらない挨拶はもういいわ。依頼を』
大きなデスクに偉そうに構えている男へ近寄る
「───いいだろう。簡潔に言おう。陰獣と共に幻影旅団を捕獲、もしくは殺してほしい」
そう言って手渡される資料
『あら、丁寧に契約書まで』
「サインさえしてくれれば、何をしてくれても構わない。奴等を捕獲か殺してくれれば、の話だが」
『いいわ』
手渡されたペンで偽名を書き入れ、親指を噛み、契約書の端に押し付ける
『正式に受理したわ。それじゃ』
私が部屋から出て行こうとすると、声をかけられる
「今回は色々なマフィアのファミリーも参加している。が、恐らく敵わんだろう」
『わかってるわ。手柄を立てれば良いんでしょう』
適当に解釈して部屋を出る
『さぁ、偽りの過去を消し去りましょう………』
薄く笑ってから、私は歩き出した