kadsura
□04 小学校
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幼稚園時期は飛ばす。
「うざかった」
その一言に限る。
ほんで、今日から小学校一年になる。
テニスも打てて返して大抵のことは出来るようになりよった。
スクールで絡んでくる謙也さんが正直、ウザいし従兄弟の方も毎回勝負挑んで来られてウザい。
あ、前言うとった見知った顔ちゅうのは謙也さんとその従兄弟な?
始めは関わりがなかったが歳を重ねていくと話しかけられるようになりよった。
ほんで、『財前 光』を思い出してから俺は《赤》がアカンくなった。
《赤》を見ると軽い発作を起こす。あの人を思い出すからやろう。
《赤》の度合いによって変わる発作。血など見た日には過呼吸状態や。
やから、目を背けた《赤》は見へんように、
もちろん、無理な話で何度も起こしとる。
そないな俺を見かねておかんから眼鏡をもろた。眼鏡を掛けて見れば薄っすらレンズに色が付けられとるのが分かった。
《赤》が三原色の色で助かったと思った瞬間や。薄っすら色のついたレンズに《赤》と言うよりか他の色に見える。
それに俺はかなわへんと思いつつ《赤》で起きる発作を防いどった。
兎も角、今日は入学式や。
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