キセキ以外

□今日変
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ーキュッキュッ タンタン  シュバッ


ギィーーーー

いかにも年季が入った音を出している体育館のドアをあける名無しさん。

ボールやバッシュの音により彼女が入って来たことは気づかない。だが、鷹の目をもつ高尾和成は気がついた。


「あ、名無しさんさん!!こんにちはー!遅かったッスねーwww」

『こんにちは、和成。寝坊しちゃったw』

「名無しさんさんが?珍しー。」


『いやぁー、本って読み始めたら止まらないよねー』


「わかる!あぁ、それで寝坊したんすねw」

『そうそうw』


高尾と話していると後方から


「なにお喋りしてんだよ、轢くぞ!」


宮地が来た。


「あ。んじゃ、俺練習戻りまーっす!!」

「おい!逃げるのか!」

「え、別に逃げてな…宮地さん!顔怖い!」


「あぁ?誰が怖いって?」

「ごめんなさい!何でもないです!名無しさんさんと話してたからってそんなに怒らないでくださいよ!」


「はぁっ!?ちげぇし!」


そんなやり取りをながめる名無しさん。和成の方が一枚上手か?と思っていた。
そして何か良いことを思いついたような顔をした。

『えー、違うの?やきもち…焼いてほしかったなぁ…。』


「!?」

宮地は目を開き、

「っつwww」

高尾は名無しさんの言ったことの意味を理解したようで、笑いをこらえていた。

『清…志?』


「っ!!いや…ぁ、えっと…少しは…焼いた…。」


『っ!!』
「っ!!w」


普段とは見慣れない宮地に
名無しさんは

『き、清志!ちょ、こっちきて!』


と腕をつかみ体育館からでた。



「あららーwww名無しさんさん今の宮地さんにやられちゃったのねw」
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