キセキ以外
□ものたりない
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「・・・」
隣のカップルを少し羨ましそうに眺めている名無しさんを玲央は見ていた。
(名無しさんちゃんも女の子だしね・・・こういう彼氏に憧れるわよね・・・)
『玲央先輩?レジいこう?』
「ん?あぁ、そうね」
玲央は「試してみるか」と小さく呟いた
翌日
「名無しさん、部室を少し掃除してきてくれないか?」
赤司にそう頼まれ、部室へ向かった
部室は埃と汗がまじったなんともいえない臭いだった
ファブリーズの出番だね
何回か吹きかけてから掃除を開始した。
いすに登り、ロッカーの上にあるダンボールを取ろうとしたが残念なことに届かない
身長め、恨んでやる・・
ガチャ
誰かが部室に入ってきたので振り向くと、
そこには玲央がいた
「なにしてるの?」
『赤司君に頼まれて掃除を・・・』
「・・いすに乗っても届かないのね」
『うっ・・』
渋い顔をした名無しさんをみて、玲央は
・・・・・・
「そういう時はおれに頼れよ」
いつもとは違う男口調に驚き、顔をあげると
頭に手をのせられた
いきなりの出来事に頭がついていかず、固まっている名無しさんの顔はだんだん赤くなっていく
『っつ///・・・うぁ///・・・』
真っ赤になり、変な声を漏らす
玲央は想像以上の名無しさんの反応に目を開いた
「・・・おーい?」
『せ、せんぱい・・・今のは。心臓に悪いです・・・////』
「ドキドキした?」
『ドキドキ以上にバクバクです・・・//』
「いつものと今の、どっちがいい?」
『今の・・・が、いいです・・・。でも毎日だと、心臓がもたないので、たまにで、いい、です・・・』
「うん。わかった。」
そして玲央は名無しさんに顔を近づけ、
「倒れるなよ?」
といい
チュッ
唇にキスをした
そのとたん名無しさんは
『っつあ〜!!!///』
と叫び、玲央に抱きついた
「おっと、・・フフ。
今度はもっと
刺激が強いのを・・ね?」