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□第6話〜親の心に子の心、家族最高!
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夏休みもあと1週間。
しかし暑さが落ち着く様子は全くありません。
人間よりは強い怪物達もこの暑さには勝てないようで…
怪物くん「あちー…なんとかしろよおめーら…」
ドラキュラ「いくらなんでもそれは無理ザマス…」
オオカミ男「日本の夏はずいぶんと厳しいでガンスな…」
フランケン「フガフガ〜」
非常に豪華な怪物邸ですが、なんとクーラーは無いようで。
怪物邸の窓という窓は全開。
それでも入って来るのは生温かい、気だるさが増すようなわずかな温風のみです。
怪物くん「本当にふざけんなよ夏。」
ドラキュラ「でも日本の四季は素晴らしいザマスよ〜、この四季がなかったら日本はもっと行事とか少なかったに違いないザマス。」
オオカミ男「怪物界には季節が無いでガンスから、カレンダーが無いと本当にわかんなくなるでガンス。」
ドラキュラ「怪物界だと今何月ザマスかね。」
ドラキュラは自分のマントの中に入っていたスケジュール帳を取り出します。
ドラキュラ「えっと、今は………あっっ!!!」
怪物くん「なんだよっ、急にデカい声だすんじゃねーよっ!」
ドラキュラ「まずいザマスよ!明後日は親子の日ザマス!」
怪物くん「げっ!そりゃやべーな…」
ここで、親子の日とは…
文字通り親子が必ず一緒に過ごす日で互いにプレゼントを交換し合う日なのです。
オオカミ男「なんにも用意してないでガンスね。」
ドラキュラ「去年は確か人間界で買い付けたネクタイをプレゼントしたザマスね。」
オオカミ男「でも大王様は手作りのものが良かったとおっしゃっていたでガンス。差し上げるなら手作りじゃないと…」
怪物くん「今更無理だろ」
早くも手作りに諦め気味の怪物くん。
しかし大王様からのリクエストがあったというのに、聞かなかったとなっては自分達の評判が落ちるとその後、お供3人は必死になって説得します。
が、
怪物くん「じゃぁ、もう帰んねー。」
お供「はぁ!?」
怪物くん「なんかもう、全部面倒くせぇや。」
オオカミ男「なんてこと言うんでガンスか!」
ドラキュラ「大王様もお待ちしているに違いないザマス!」
怪物くん「どうだかな」
フランケン「フガフガ!」
オオカミ男「フランケンの言う通りザマス!親子の日を待ってない親なんていないでガンス!」
ドラキュラ「ですから、坊ちゃん。」
怪物くん「だったらどうすりゃいんだよプレゼント!」
フランケン「フガ!!」
ドラキュラ「どうしたんザマスか?フランケン」
フランケン「フガ、フガフガフガー。」
ドラキュラ「なるほど!カレーを作るんザマスね!」
オオカミ男「いいでガンスね!そうしたら坊ちゃんも一緒に食べられるでガンス!」
怪物くん「それはいいな!よし、じゃぁ、ウタコんとこ行くか」
ドラキュラ「坊ちゃん、まさかウタコちゃんに作ってもらうつもりじゃないザマスよね?」
怪物くん「ギクッ。そ、そんなわけね、ねーだろ」
オオカミ男「絶対図星でガンス。」
なにはともあれ、無事プレゼントが決まり安心するお供達なのでした。