ShortStory
□海賊と少女
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「信じて、私を。彼らを。」
精一杯の優しい声をだし、頭を撫でる。
「ナミ、リナ。」
振り向くと、麦わら帽子をかぶる我らが船長。
「…ルフィ。」
少女の目から一筋の涙が流れた。
「どうした。」
「‥本当に、助けて‥くれるの…?」
一度流れ出した涙は止まることを知らず、次から次へと溢れだす。
船長はニィっと笑い、大切な麦わら帽子を少女にかぶせた。
「当たり前だ!友達だろ?今から、あいつらぶっ飛ばしてくるから、それまでコレ、預かっててくれ!」
「本当に、本当?」
「ああ!もちろんだ!」
彼女はとうとう声をあげて泣き出した。
「‥ナミ、行くぞ!」
「ええ。あんな奴ら、絶対に許さない!」
かつて彼らが救ってくれた時、きっとこんな気持ちだったのだろう。
天候棒を構え、彼らのアジトに向かった。
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