紙飛行機
□2 屋上
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「あのこと、考えてるの?」
『別に…。』
土方先生のことは、もう‥‥‥
私が先生を好きになったのは、
ただあのモデルを超えた顔立ちをしているからではない。
先生と出会って、初めて″人の優しさ″に触れた気がしたからだ。
あんなに温かいぬくもりに触れたことは今まで生きてきて、一度だってなかった。
一度も。
「まだ土方先生のこと好きなの?」
『もう好きじゃない…。』
「じゃあ何でまた、悲しそうな顔してるの?」
『本当だってば!!』
私は立ち上がり、叫んだ。
何で総司はこんなこと聞くわけ?
もう、忘れたいのに‥‥