紙飛行機
□2 屋上
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『何でいつも来るの?』
私は1人、屋上のいつものお気に入りの場所に座っていた。
さっきまでは‥
「うーん。どうしてだろうね?」
『ごまかさないで。』
「だって僕もここが気に入ったんだもん。」
隣にいるのは沖田総司。
この学校で一番の有名人だ。
なぜ有名かは、すぐに分かる。
薄い茶髪に、整った顔立ち。
そして何よりも印象的なのが翡翠色の瞳。
この外見で何人もの女の子を落としてきた。
『総司にはこの場所知られたくなかった。』
「そう。でももう知っちゃった。」
どれだけの女の子にモテようと、私は総司が好きではない。
初対面から馴れ馴れしいし、しつこかった。
そして何より、私の″過去″を知ってるから。