妄想爆走族
□若頭×組長
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一家総勢5名という、浅草一弱小ヤクザ・目高組。
先代の組長が亡くなり、遺言通り唯一の血縁者である菊丸英二が、高校1年という年齢で跡目を継いだ。
弱小ながらも皆仲がよく、ヤクザ家業というわりには警察より役に立つ仲介人のような仕事で生計を立てていた。
昔からの因縁である浜口組とは敵対関係で、事あるごとに衝突はしているものの、大きな惨事までには至っていない。
しかし、事態は一変した。
ヘロイン隠しの疑いが、英二の父を死なせ、それを探すために事務所を荒され、そのために仲間が死んでいった。
今の目高組は、組長の英二と若頭である大石秀一郎の二人だけになってしまったのだった。