新作構想ハイライト集

□Fate/stay night
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「いやいやいやデカイよ。
これと戦えって?またまた凛ってば冗談が上手いんだか


ドゴォン!!!!



喋っていた途中のフミの頭上にバーサーカーの得物が勢い良く振り下ろされ

フミの居た周囲のコンクリートは陥没し

粉塵を巻き起こす



「ッ!?フミッ!!!?」

凛がフミの居た場所へと向かって叫ぶ

シロウもセイバーもその光景を見て固まる



それはそうだ


バーサーカーの一撃は間違いなく直撃した


騎士のクラスであるセイバーにでさえ
たったの一撃でこれほどの痛手を負わせる攻撃を無防備な状態で受ければソレは死を意味する


バーサーカーの後ろに控えていたイリヤは酷薄な笑みを浮かべる


「残念ね、可愛いからペットにしてあげようと思ったけど。
こんなに弱いのなら必要ないわバーサーカー他の奴等も片付けなさい」


「そうそう、俺ってば弱いからそのペットにするとか物騒な発言は取り消しとけ。
色々とまずいからさ〜つ〜か人の話は最後まで聞こうよ危ないから」


「!?」


イリヤは声のした背後を振り返る



すると自分と対して背丈の変わらない


たった今、バーサーカーが叩き潰した筈の少年が眠そうに欠伸を噛み殺していた




その場に居た全ての者が驚嘆する



凛も士郎もセイバーも物陰から冷静に攻撃の機会を窺っていたアーチャーも




全員が言葉を失う



其処に居た全員がフミの挙動を知覚出来なかった




「なに?皆して驚いて?」


「あんたねッ!!無事なら無事ってすぐに言いなさいよッ!」



バーサーカーとイリヤを挟んだ向こう側から凛が怒鳴る



「いや、ていうか令呪を確認すれば生きてるか解るだろ?」



その言葉に凛は、あ…と短く言葉を漏らす



そんな凛を他所にフミはバーサーカーとイリヤに向き直り



「ん〜気は進まないんだけどさ。此処で殺される訳にも、殺させる訳にもいかないんだわ」


そう言って手を交差させる


するといつの間にかフミの両手に二挺の拳銃が収まっていた



その姿を見てイリヤは何かに急かされるように叫ぶ

「バーサーカー!!!コイツ危険よッ!!セイバーは後回しッ!!!ガンナーから殺しなさいッ!!!!」

「ガァァアッァアァ!!!」


イリヤの叫びに答えバーサーカーはゆっくりとフミの方へと振り返る




「お〜怖い怖い、ていうか冗談じゃなくてマジで怖いなコレ」


そう言いながら二挺拳銃を流れるような動きで構える



銃口の先は鋼の巨躯


「さて、とそれじゃ〜

ドゴォォォン!!!!



再びバーサーカーの凶器が振り下ろされる


巻き起こる粉塵


その中から顔を青くしたフミが転がり出てくる



「バッ!?馬鹿かお前は!!
さっき言ったじゃん!!人の話は最後まで聞けって!!」

軽くキレながら体勢を立て直すフミ


そして溜息をつく


「はぁ、何で仲間も敵も人の話を聞かずに暴力で訴えるかね〜」



そんな余裕?な態度にイリヤは声を荒げる


「バーサーカー!!それでも英雄であるヘラクレスなのッ!!目標を早く殲滅しなさいッ!!!」



「……はぁ〜いいよ、俺も大概眠いし…さっさとケリをつけよう」



そう呟いてフミは引き金を引いた
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